Seven Elefants bring Happiness

音楽制作・音響スタッフとしてかかわらせていただいた、市民による創作舞台公演「セブン エレファンツ ブリング ハピネス」。 雨天にも関わらず、公演は超満員。 野外での大道芸・練り歩きのパフォーマンスも無事開催でき、充実した手応えになりました。 お越しくださった皆様、ありがとうございました。 そして参加者のみなさん、スタッフのみなさん、長い間の準備、稽古、喧々諤々の打ち合わせ(笑)お疲れ様でした。 舞台は、大正時代の七間町。急速に浸透する活動写真(後の映画)に魅力を感じる人たち、古くからの芝居にこだわる者たち。神社の伝統的な奉納舞と、自由な表現による踊りを思い描く巫女たち。 もっと伝統を守っていかないといけないんじゃないか。 昔の社会のほうがみんな幸せだったのでは? などと、僕もよく考えます。 現代の僕達の生活は、そんな大正時代のスピードよりも、より加速した変化の中にあり、起こっていることも桁違いに世の中に影響を与えていきます。 でも、100年前の静岡の七間町で起こっていたであろう、そんなドタバタした喜劇が、今の僕達の生活とリンクするのです。 劇の中で、伝統的な奉納舞に固執する神主さんに対して、「大切なのは手段ではなく、それを行う目的ではないでしょうか。」という学校の先生の台詞がとても身にしみました。 奉納舞も、誕生した時は新しいものだったのでしょう。 それはだんだんと形骸化して、変化を受け入れなくなります。 (一部のジャズ喫茶のマスターみたいなものです。おっと…失言。) 最後に神主さんが後ろ姿で、ちょっとだけ理解を示すところもいいシーンでした。 手段ではなく、目的を守っていく。 音楽や芸術もそうだし、生活の中の流行りや、衣食住、宗教や思想に関しても、とても大切な考え方だなと思いました。 この演劇のメッセージは当然これだけではなく、笑いあり、大道芸あり、美しい身体表現ありの色とりどりの構成の中に、見る人の立場によって、きっと沢山の印象があったと思える、面白い物語でした。 企画・発案は、スノドカフェ・柚木康裕さん。 脚本は、伽藍博物堂座長・佐藤剛史さん。 新年一発目に、この作品に関われたことをとてもうれしく思います。