秋の夜長コンサート


去る10月29日でわたくしも35歳になりました。

たくさんの方に支えられながら生活しているんだなと、特に子どもが生まれてからは、何かにつけ実感します。

そんな誕生日に、自分の実家でもある浜松・正晨寺での「ミニ法話と音楽の夕べ・秋の夜長コンサート」が偶然重なり、昨年に引き続き、ジャズシンガー鈴木麻美さんとのデュオで演奏しました。

またも台風に阻まれそうになりましたが、足元が悪い中、たくさんの方にご来場頂きました。ありがとうございました。

ちょうど演奏が終わる頃には、晴れ間がのぞき星も見えるというご褒美つき。

ミニ法話は、地獄と極楽の違いについてのお話でした。

ある男が地獄・極楽を見られるという旅行に参加すると、どちらの場所も似たようなところであった。

どちらも食卓にはごちそうが並べられていて、食べる際には同じルールがある。
1メートルもあろうかという長い箸で食事をすること。

地獄の亡者たちは長い箸で食べようとするが、長く持てば口には運べず、短く持てば端が隣の人にぶつかり、たちまち大喧嘩がおこり食卓はめちゃくちゃに。結局食事はほとんど食べられないのであった。

ところが極楽の住人は、長い箸では自分の口には運べないことを知っているので、お互いに向かい合って、食事を交互に食べさせあっている。そのためお互いに感謝の気持ちが芽生え、いつも平穏に、ひもじい思いもしないのであった。

というお話。

もちろんこれは例え話で、実際にそんな世界があるわけじゃないけど、「長い箸を使って食事をする」という例えは意外といろんな僕達の活動に当てはまるような気がする。

一人の力では成し遂げられないことばかりであり、我を張って自分だけが得をしようとすれば、そのとばっちりが別の人に当たり争いの種になる。

自分の身の丈をよく知って、助け合っていくべきなのだ。

なんて、口でいうほど簡単じゃないが。

家族も増え、我を張ってもボロが出て大したことなかったと、妙に考えさせられるこの数年。いつも支えてくれる妻に感謝である。

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