両立

イチョウの木が、黄色く燃えて鮮烈な光を放っていた。

深い秋も初冬に変わりつつある。

意外にもライブ・コンサート形式の演奏は、今年は11月で終わってしまった。

今ふとそれに気がついて拍子抜けしているが、今年の後半は特に忙しかったので、いい心の休養になると思う。

かといって暇なわけではなく、コンテンポラリーダンスのパレードの音楽を考えたり、来年に向けて頼まれた作曲をこなしたりと、課題は結構あるのだ。

ライブに対する心構えと、作曲に対する心構えを両立させるのはなかなか難しい。

言葉ではうまく言えないが、頭のなかで開く場所が違うという感じだ。
どちらかを考えていると、どちらかが疎かになってしまう。

ゆっくり一つのことに没頭できるのいうのは、ありがた~い、と思うのであった。


なんでもかんでも両立は難しい。

仕事と音楽、音楽と家事、家事と子育て。

仕事中に妙によい曲作りのアイデアが浮かぶが、うちに帰るとくたびれて寝てしまう。
仕事帰りのバイクで、急に仕事のアイデアが浮かぶが、翌日出社するとなぜかやる気が無くなる。
やることがたくさん残っているのに、「オレ今日ご飯作ろうか?」などと言ってしまう。

その時、そのことをやる、というのがなんでこんなに難しいのだろう。

パソコンに向かっていると、子どもがちらちらやってきて、勝手に笛を吹いたり太鼓を叩いたり、絵本を持ってきて読んでくれとせがんだり、どんちゃんどんちゃん邪魔をするが、またそれに癒やされながら、頑張れるのである。

コメント