カンボジア演奏旅行記 その3


 さて、「JHP-学校を作る会」のインターナショナルスクールがプノンペンにある。

こちらの地区はかつてはゴミ山があって、そのごみを拾いながら生計を立てる方々が多くいたそうだ。現在は大分整備されている。

スクールには寮も併設されていて、孤児や近隣の比較的貧しい家庭のお子さんたちが支援を受け通っている。



3つ目の仕事は、こちらの子供たちへのワークショップである。

端的に言うと、実は思った結果には至らなかったので大成功ではなかったが、子供たち、現地スタッフの皆さんとのコミュニケーションはとても楽しかった。

日本でさせていただいているのと同様に、あるテーマから絵を描いて、そこから歌詞を発想してみようというもの。

最終的には簡単な歌にまで仕上げてみる、と提案していたのだが、思った以上にクメール語の語感が難しく(当たり前か…)、日本に持ち帰って作曲をしてお送りすることまでを今回の完成にさせてもらった。




 テーマは、
「もし雲の上に人が住んでいたらどんな世界?」
「もし河の中で息ができたら何をしたい?」
「子牛は寝るときどんな夢を見ていると思う?」
「もし動物と話ができたら何をしたい?」
「もし大きな鳥の上に乗れたらどこへ行きたい?」



 打ち合わせの時に、子供たちは劇や物語を作るのは好きだが、自由にしておくと「ドラッグはいけない」とか「泥棒はいけないよ」とか、どこかで習ったようなものに寄り添っていってしまうと、スタッフの方は話していた。

僕たちが当たり前のように童話や絵本などで培ってきた「空想の世界」が、どれだけ養われているかということである。

宇宙人ってわかるかなあ?
海の生き物だと内陸の国だからわかるかなあ?
そもそも「歌詞」ということの意味がわかるのかなあ?

などなどいろんな不安が飛び出していたので、あまり抽象的になりすぎず、たのしい「もしも」の世界を想像できるようなテーマにしてみた。



やっぱり子供たちはすごい。
思いもしないような空想の世界がバンバン飛び出してきた。

中でも傑作は、「私はタコになりたい!」であった(笑)

きれいなドレスを着てお城に住んでいるタコの絵。

カンボジア人ってタコ信仰!?と思ったが別にそういうわけじゃないとのこと。
その子が特別タコ好きだったのかしら??

他の子にも、これ何?と聞いたら「雲の上のエイリアン」だって。
普通に宇宙人も海の生き物も出てきてるじゃん。


我々の心配をよそに、サクサクと面白い4行詩が8編誕生した。

通訳さんに読み方と、単語の意味・文法を教わりノートに写してきたが…。
ここからは私の仕事。

歌ができたらまたUPしようと思います。

つづく

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